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Channel: 橋下徹 – IWJ Independent Web Journal
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「ツイートとリツイートは同一視できるのか」~橋下徹氏に不当なスラップ提訴された岩上安身が梓澤和幸弁護士らとともに会見――「削除済みリツイート行為に対する名誉毀損損害賠償請求事件」についての記者会見

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 2018年1月22日(月)午後、IWJ代表でジャーナリストの岩上安身による「削除済みリツイート行為に対する名誉毀損損害賠償請求事件」に関する記者会見が、司法記者クラブと自由報道協会、二つの会場で相次いでおこなわれた。13時からは東京都千代田区の東京・霞が関 司法記者クラブで実施され、岩上安身の訴訟代理人である梓澤(あずさわ)和幸弁護士と坂仁根(ひとね)弁護士が同席した。

 ことの発端は昨年12月15日、元大阪府知事の橋下徹氏が岩上安身を被告として、名誉毀損を理由に110万円の損害賠償請求を大阪簡易裁判所に提起したこと。10月末に岩上安身がリツイートし、提訴前には削除されていたたったひとつの投稿に対して1か月以上が経過した後、何の前触れもなく大阪簡裁から訴状が届いた。この事件に関して、岩上安身が会見を開くのはこれが初めて。

 会見に先立ち、梓澤弁護士が「被告である岩上さんには、応訴の準備やそのための体力、弁護士費用、そして大阪に行くことによる交通費の支出」など巨大な負担がかかることから、当事者間の公平をはかるために、大阪簡裁に係属しているこの事件を東京簡裁または東京地裁に移送してもらいたいとの申立書を、大阪簡裁に提出したことを報告した(2月5日申し立て却下)。

 橋下氏は非常に名の知れた言論人であり、TVタレントであり、文化人であり、著書もあり、雑誌へ記事を書くこともあり、自分の名前が冠せられた番組まで放送されていた。またネット上でも、自分と意見を異にする人がいれば、果敢に論戦を挑むことは皆さん、ご存知の通り。その橋下氏がこの件に関しては一切の沈黙を守り、対抗言論の展開も、抗議メールのひとつもなく、さらには通常、提訴に至る前におこなわれる内容証明すら送られることなく、いきなり訴状を突き付けてきた。これは大変遺憾であると言わざるを得ない。

 こうした橋下氏の要求に対しては「争わず、金を払って終わらせる」という選択肢もある。「橋下氏など相手にしない方が良い」という言い方で、応訴しないことを進める人々も、ツイッターのタイムライン上には散見される。それが「大人の対応」だ、と言いたいのだろう。しかし、岩上安身は「SNSという空間の中で、不当な要求を容易にさせるような悪しき前例を作ってはならない。この件を広く皆さんにお伝えし、公論の場で議論をすべきであると考える」と応訴することを決心し、事のあらましを明らかにした。このリツイートに対するスラップ訴訟問題は、誰の身にも起こり得ることであり、SNSという公共性の高い言論空間と、そこにおける言論の自由を守るために、卒然として立ち上がることを決めた。

▲司法記者クラブでの記者会見の様子


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